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B イワオヌプリ・ニトヌプリコース



タイム  定山渓発800~五色温泉登山口1005~大沼・イワオ分岐1050イワオヌプリ1130・イワオ下山1200~分岐1240
        ニトヌプリ1355・ニト下山1405~峠(チセ・ニト鞍部)1500定山渓ビューホテル着1715

                                                            CL 向川司郎

 当日は天気晴れ熱中症が心配である、大型バスに参加者18名と道岳連のサポート4名が乗るが座席が空いているので大半の参加者はザック
を車内に持ち込む。出発が少し遅れるが、我がコースのバスの運転手は女性であった。

 定山渓から五色温泉まで1時間と見ていたが実際は無理で30分程の遅れが出る。皆さんホテルから登山靴を履いていて時間のロスもなくト
イレを済ませて全員でストレッチをした後、
2 班に分けて出発する。歩き始めは石畳みの道で歩きやすかったが時期に急こう配な丸太作り
の階段が待っていた。登りきると灌木帯に入り緩やかになるが足元は岩で歩きずらい、道端にはマイヅルソウやゴゼンタチバナなどの花が咲
き、ちょっと息が上がった体を癒してくれる。
 イワオヌプリへの分岐を過ぎた辺りから一人遅れ始めイワオへは登らず道岳連スタッフ一人が付き添い分岐で待つことになる。露岩、ザレ
状の歩きづらい斜面を登りきり頂上到着。すぐ目の前にはニセコアンヌプリ、振り返るとこれから行くニトヌプリ、その後ろには目国内岳、
雷電山、目を左に移すと遠くに昆布岳等360度の展望を楽しみながらホテルからの弁当で昼食を取る。 二人を分岐で待たせているので早々
に下山開始、ザレ状の道の下山に足を取られ苦労する人を参加者同士サポートしながら何とか二人の待つ分岐に到着。
 イワオを断念した人、イワオの下山で苦労した人、これから先に自信のない人3人の了解を得てスタッフを同行させ引き返してもらう事に
なる、ここから別行動とした。これから先に進むと引き返せないことを参加者に説明し出発する。
 途中ロープの付いた2か所も無事に通過し最低鞍部に、下見の時は登山道が泥で抜かっていて悪かったが、本チャンは乾いてはいなかった
がまずまず良好であった。いよいよニトへの登り返しである、特に問題もなく黙々と歩きニトヌプリに到着。予定時間を大幅に遅れているの
で、水を飲み小休止、後は下りるだけである。参加者15名を確認し下山開始、途中から登山道は露岩帯の悪い状態が下山口の峠まで続くの
で注意を促す、参加者の中にはかなり疲れていて足に来ている人もいて、時間をかけゆっくりペースで慎重に下りる。
 峠に待機しているバスを目で確認できた頃、イワオで引き返したスタッフ、サブリーダーらが出迎えてくれる。
全員無事下山したことを確認し、登山靴もそんなに汚れていないのでそのままバスに乗り込み定山渓ビューホテルへと帰途に就く。

植物 オトギリソウ、エゾカンゾウ、ムラサキフウロ、ゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、コケモモ、シモツケ等々見て楽しむ。
 充分に花の説明等ができてなかったのでは、イワオでは踏み跡が沢山ありコース取りに歩きづらい方へ引っ張って行ったこと、かなりゆっ
くりと歩いて先導しているつもりでも早いよと、また下山した後はサブリーダーにペースが遅すぎると参加者から逆の指摘もあった等々反省
点も多々ありましたが、大きなトラブルもなく無事終えることが出来たことに感謝したい。

 Bコース参加者の全員揃っての縦走は出来ませんでしたが、北海道の山をそれぞれの容で満喫出来たことと思っています。遠いところから
特に大雨洪水被害のあった九州・福岡県、大分県から大変な時に遥々この北海道に来られ楽しんで帰られたと願っています、参加有難うござ
いました。また近い将来再度北海道に山に遊びに来てください。




参加者メッセージ 
           Bコース:イワオヌプリ・ニトヌプリ縦走
 
                                                       九州国際大学山岳部OB会  園川陽造
1. 北海道山岳連盟の活動について
  日本山岳協会の山岳愛好者が集う北海道大会では、関係者による準備・運営に至る全てに工夫と心使いが随所に感じられました。
 大会開催までの一年間は、人材の確保・研修・各種会議・実践調査など大変な負担だったと察します。
 "おもてなし"レセプションでは、アイヌ文化を目のあたりにして、深い感動と時の流れを感じました。 本土(内地)から移住した人と原住民との関わりは、
 如何なものであったか興味深く思いを馳せました。
  各地から参加した岳人たちは、室内・登山中およびレセプションの会場で、大いに盛り上がり触れ合いができたものと思います。
 これらをセッティング並びに実践された、北海道山岳連盟に改めて謝意を表します。
  老婆心ながら少し気になったことは「事故対策」でした。 
 Bコースで歩行困難者が発生しましたが、一部折り返しコースになっていたので功を奏したように思います。
 二トヌプリ取付き(庭園風)で動けなくなったら、参加者も山行を中断し救助に関わりますが、行動役員4名では多少問題あるように思いました。
 それ以外は大会の拠点を一か所にしたことは、荷物の輸送や諸経費ムダが除かれ運営が、有利に展開され評価に値するものと判断しました。
2. 全日本登山大会との出会い
 この登山大会には第21回(昭和56年)大分県大会から関わって、その地域でしか味わえない楽しさの発見があった。
 初期のころはテントで、レセプション?自慢の歌や郷土の踊りと地酒の持ち寄りだったと記憶している。
3. 北海道との関わりについて
  27年前「はまなす国体」R(クライミング)の副主任審判員として、倶知安町に通ったのが始まりである。
 大会の準備に併行して競技会場の設営・閉会後の引き継ぎまで、2年にわたり倶知安町の人々と関わったことが懐かしく思いだされた。
 バスが倶知安町を通り過ぎるとき、羊蹄山を中心に開けた農村風景は20余年の時間を急きょ戻してくれた。
4. コース別登山行動について
  今回はBコースを選び、北国の山旅を満喫することができた。
 安全で無駄のない登行をするため、Bコース参加者を2グループに分けて行動することになった。
 五色沼登山口からイワオヌプリに向かう樹林を抜け、大沼分岐を経由して岩塊のゴロゴロした山道を登り続ける。
  さらに、ザラザラした白い砂漠を思わせる、登りが続き11時45分山頂に至った。
 山頂からは火山の様相を含む周辺の山々が、360°視界をさえぎることなく蝦夷地の雄大な自然を満喫させてくれた。
 昼食を含む休息が終り、ニトヌプリへ縦走14時00到着、小休止後下山口の"峠"へ向けて下降する。
 峠までは岩にコケが生えるなど足元が悪く、苦慮しながら下降をつづけ15時ごろ予定より遅れて到着した。
 定山渓温泉ホテルには17:00到着・閉会式19:00には全員無事に集合でき式典およびレセプションが滞りなく終了した。
  全行程を通じて感じたことは低山でありながら、ニセコ火山群は侵食による谷に湧水があり、地形の関係から蛇行した流れは特筆に値する。
 山の標高に対して裾野が長く、さらに白樺などの樹林が密生しているのは、北海道特有の環境だと感じた。
  明けて7月8日はオプションコースを含め、昨日まで同行した岳人たちは、それぞれの目標に向かって旅立って行った。

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